『いつかトトロに会いに行こう。桜を見に行こう。生まれ・・・』

『いつかトトロに会いに行こう。桜を見に行こう。生まれ育った大切な故郷に戻ろう』<2017年3月28日(火)>
 福島県富岡町の夜の森地区にあるトンネル、桜並木には1500本もある。「余録」(170328)はここがやっと4月から一部を除き避難指示が解除され、帰還する人々を桜のトンネルが迎えることにつき、富岡町出身の女子大生の「ふるさとへ贈る手紙」を思う。「『夜の森ってトトロがいそうだね』。『いつかトトロに会いに行こう。桜を見に行こう。生まれ育った大切な故郷に戻ろう』。その時まで強く生きていくと決めた。この春、彼女は故郷で桜を見るだろうか。トトロの姿は大人には見えない。幸せだったあのころの気持ちに戻ってトトロに会ってほしい」。
 (JN) 生まれ育った故郷は掛け替えのないものである。故郷は遠きにありて想うもので、そこにいた時にはわからぬ価値がある。その故郷は皆それぞれに違い、想いも違うであろうが、その故郷に戻りたくても戻れないことは、悲しい。その地があるのに、自分が悪いのでもないのに、なぜ戻ってはならないのか。時が経ち、戻っても良いというようになりつつあるが、本当に戻って大丈夫なのか。まだ、トトロは戻っていないのではないか。早く、本当に、トトロと一緒に走れる故郷に戻さねばならない。