『大都市とそれ以外の地域で、本をめぐる環境の格差が深刻に・・・』

『大都市とそれ以外の地域で、本をめぐる環境の格差が深刻になってきた』

 「道内では書店ゼロの街が増える一方、大都市では図書館、書店、学校図書室とも充実している」と「天声人語」(朝日/16/7/29)。これについて、北海道江別市に開店した。「実験書店ブックバード」の店主は、「買うのでも借りるのでもよい。とにかく自分の街の中で本を活発に回す拠点が欠かせない。本は街の文化の最後のとりでです」と。「夕暮れの実験書店の店内を歩きながら、筆者が子供のころ故郷で親しんだ書店を思った。何年ぶりかに訪ね、畳まれた店の跡をみた時の胸の痛みがふいによみがえった。」

 町の本屋さんは少なくなった。生まれ育った調布のある町は、自宅に行く道筋から本屋さんは消えた。現在住んでいるところは、まだ数件の本屋さんがあり良く行くが、そこで買うことが少なくなった。本を買うのは専らアマゾンなどの通信販売であるし、最近は電子ブックの購入が多くなった。大体、お小遣いの乏しい私は、購入よりも図書館である。職場の図書館、居住地の市立図書館及び職場のある市の市立図書館を利用して、何とか欲しい本を読んでいる。このように本を買うのが少ない者ばかりでは、町の本屋さんはどんどん減少して行くだろう。また電子化の波が今後、市場をどのように変えて行くのであろうか。本屋立ち読みの者に、叩きをかける店のオヤジはもういない。(JN)