『民主主義の礎である「みんなの生命が大切」という平等の・・・』

『民主主義の礎である「みんなの生命が大切」という平等の理念に走る断層』

 「みんなを守るための警官が私たちを殺している」。「筆洗」(東京新聞/16/7/18)は、「黒人が警察官に射殺される事件が、次から次へと起きている」米国の矛盾を思う。「米国は『国民の生命を守るため』に世界各地で無人機などによる対テロ攻撃をしている。こうした人々の命は『みんな』に入らぬのか。平等の理念に走る断層が、米国のみならず世界中で危険な活断層になってはいまいか。」

 民主主義を守るためと称して、米国はどれだけの人の命を奪ってきたことか。皆の命を守るために、ある皆の命を奪い続けている。これは、永遠に止まらない暴力の連鎖ではないだろうか。米国は民主主義の主体として、世界に軍隊を派遣し、民主主義の敵とされる者の命を奪ってきた。その矛盾構造が国内に影響している。銃で人の命や民主主義を守れるのだろうか。他者を抑え込む事により自分たちを守る方法から脱しない限り、私たちはみんなの命を大切にすることはできない。否、それとも、皆とは一部の私たちで良いのであろうか。(JN)