『兄はその後、首相という巨大なチョウを捕まえたが、・・・』

『兄はその後、首相という巨大なチョウを捕まえたが、弟にはそれがどう見えていたか』
 鳩山邦夫氏が六十七歳の若さで亡くなった。「筆洗」(東京新聞/16/6/23)は、蝶々好きの邦夫氏をこう表現する。「人生は収集していたチョウのように所属政党を飛び回るようでもあった。<ナノハニアイタラ>と飛び回れば、不信感と恨みで花畑を追放されかねないものだが、このチョウは不思議と飛び続けた。」お兄さんは、首相という蝶を手にしたが、「弟にはそれがどう見えていたか。<兄が捕まえた場所を何度も何度も歩き回った>。夏の日の思い出が切なくもある。」
 様々な兄弟が世の中に入る。鳩山兄弟のように、世の中、弟の方が確りしていることはよくあるが、でもこのようなお兄さんのある弟は、そういないだろう。気苦労が多かったであろう。何せ、お兄さんは宇宙人、何をしでかすかわからない。なのになぜか、自分の方がちゃんとやっているはずなのに、兄は自分よりも先に成し遂げる。鳩山邦夫さん、当分はお兄さんが行くまでは、お母様と一緒に、ごゆっくりお休みください。(JN)