『カメのきた道』

『カメのきた道』
 「春秋」(日経/2016/5/9)は、生物の生き延びてきた道から、今後の起業の在り方を考える。「生き残るための戦略はさまざまだろう。爬虫類の進化に詳しい平山廉・早大教授によれば、カメは忙しなく活動する哺乳類とも巨大化した恐竜とも異なる第3の道を選び、2億年も栄えてきた(「カメのきた道」)。一見のんびりした、つつましい生き方こそ、成功の秘訣。そんな企業だってあるかもしれない。」
 スピードを出すことや強大化することは、そのための身体を維持にそれ相当の食糧が必要になる。正に、今の中国がそうである。どんどん強大化して、それを維持するために四苦八苦するのである。そのアンバランスを一挙に崩す方法が恐慌である。18世紀の資本主義は、それを繰り返して成長をしてきたが、あまりにも巨大となった市場においては積極的にできなう方法である。例えば、中国の巨大な資本主義は暴れる獅子であり、カメにはなれない。嘗ての眠れる獅子に戻ることもできない。日本はこの獅子に呑み込まれるのか。硬い甲羅を作って身を守るか。逃げ足を鍛えるか。私たちは、何を選択すべきであるか。一つひとつの個人や企業がそれぞれの特質から考え抜かねばならない。(JN)