『ロシア革命から100年。私たちはどこまで前に進んだ・・・』

ロシア革命から100年。私たちはどこまで前に進んだのだろう』〈2017年11月9日(木)〉
 1917年のロシア革命から100年経ち、私たちの世界はどう変わったのであろうか。『天声人語』(171109)は歴史家の今井清一氏の話を持ってくる。その当時、ある職工が子供たちに「『オイ小僧ども、心配するな、おまえたちでも天下は取れるんだ』。100年前の11月7日がもたらした衝撃である。」でも、現在がどうであろうか。「ライバルを失った資本主義は、平等や公正をどこまで大事にしてきただろう。親から子へと格差が固定化しているのではないか。先進国でいま、共通する問題である。あの時の職工の諦めから、私たちはどこまで前に進んだのだろう」。
 (JN) ロマノフ王朝は、労働者の国はどこへ行ってしまったのか。如何に資本の力が圧倒的であるのか。人間の欲望をも商品流通が飲み込んで行く。それは、国家社会主義も飲み込んだ。先進資本主義国は、共産主義と名乗る国家を恐れ、世界中で代理戦争を起こした。その罪は深い。その傷跡は癒えない。朝鮮半島ベトナムで起こしたことは何であったのか。アジアの人々をどれだけ殺害したか。一方で、資本はそれとは関係なく、反資本主義国家を商品流通の中へと落とし込んでいった。トランプや正恩が何を言おうと、資本は自由に世界を飲み込んでいく。資本主義は資本にとって自由な世界であるが、私たち人間には自由であろうか。私たちは資本の価値の奴隷であるにすぎないのではないか。