『もっと斬新なものを世に問いたい。そんな技術者のプライド・・・』

『もっと斬新なものを世に問いたい。そんな技術者のプライドがほしい』
 「開拓者魂がいま、弱まっていないか心配になる」と「春秋」(日経/16/5/5)は「7日で設立から70年を迎える」ソニーなど日本の電機業界を想う。「ソニーに限らない。驚きがあったりライフスタイルを変えたりする製品が、日本の電機業界からはあまり出てこないと思う人は多かろう。盛田氏は『我々はエレクトロニクスという、最もイノベーションの可能性のある産業で働いている』と熱く語っていたのだが」と。
 日本に住む者は年寄りになりすぎたか。企業は守りの姿勢で、内部矛盾を直そうともせず、悪化するばかりか。大企業が下請けをたくさん並べてやっていく時代も終わろうか。そのような企業ばかりではないが、日本にはもう、アジア諸国の追い上げを抑える力もない。というより、日本が、日本人が、日本の企業が、という時代ではないのだろう。このまことに小さな国に住む私たちが今後とも生きていくためには、常に試みる発想が必要だ。それは多様な人々とのかかわりで生まれよう。私たちは不都合を隠し通す時代に終わりを告げよう。そして、プライドを取り戻そう。(JN)