『ハンセン病患者の裁判、「特別法廷」では証拠品を手では・・・』

ハンセン病患者の裁判、「特別法廷」では証拠品を手ではなく火箸で扱ったと聞く』
 「筆洗」(東京新聞/16/4/26)は、グレン・グールドは「電話回線を通じて風邪がうつるのではないかと恐れていた」という逸話からハンセン病者の「特別法廷」の話を展開する。「比較にならぬほど罪深き思い込みと過ちに、七二年まで、ハンセン病患者の裁判を隔離した『特別法廷』で審理していた問題に対し最高裁は差別を助長し、人格を傷つけたとして謝罪した。感染力が弱く、完治できる病への差別を許さぬはずの裁判所が差別に味方し、人権に背を向けていた。偏見という長い、長い箸である。時間はかかったが、ポキリと折れたと信じたい。二度と使えぬように。」
 水俣病原爆症の方々の中には、自分たちの苦しみを隠してきている人々が多くいる。結核者の出た家の前を通る時は、唾を吐く、などと言うことも行ったいたか。私たちを脅かす病について、少しずつわかり始めてきたが、無知は差別により自分たちを守ろうとする行動は今も続いていた。原因がわかって来ても、差別する行動はなかなか直らない。であるから、行政や司法は、それに先立ち改善して行くべきであるが、それができなかった。定まっていることを変えて行くのは、行政や司法には時間が必要なのであろうか。それならば、立法がお役にたたねばならないのであはないか。我が国の三権は飾りではあるまい。(JN)