『あの時の教訓を生かし大地の荒廃に歯止めはかかっただろうか』

『あの時の教訓を生かし大地の荒廃に歯止めはかかっただろうか』
 第1次世界大戦について、エリオットは「荒地」で「四月は残酷極まる月だ」と。「春秋」(日経/16/4/27)は、のチェルノブイリ原発事故から30年、「あの時の教訓を生かし大地の荒廃に歯止めはかかっただろうか。少し振り返っても、防げたはずの事故、地震などの自然災害が「荒地」を広げ続けている気がしてくる。「残酷極まる月」は、青葉の中に、道半ばで倒れた人々の思い出を呼び起こす。残された者たちが、再生に向かって歩み出す月でもある」と述べる。
 広島・長崎の原爆投下から71年、チェルノブイリ原発事故から30年、その影響はまだまだ残る。福島原発事故から5年、まだ見えぬ将来。それぞれ残酷な8月、4月そして3月であり、まだ続いている。そして、その恐ろしさを知らぬ私たちは荒地をまた年に戻し広島市長崎市になっている。片やチェルノブイリや福島のその地は荒地となってゆく。これはどうにもならない。これを水に流すことはできない。人間の寿命では計り知れない年月で再生させるのであろうか。そして、もう何度と事故を起こさぬ保証はあるのか。(JN)