『人は皆有用の用を知るも、無用の用を知る莫きなり(荘子)』

『人は皆有用の用を知るも、無用の用を知る莫きなり(荘子)』
 「『さあやるぞ』 区切りのコーヒー 7杯目」。「わが社でも 無駄はないかと 俺を見る」。「打ち合わせ 次回の日時を 決めただけ」。「静けさや 空気読む人 眠る人」。「君の職場は何人くらいの人が働いているの?」、「半分ぐらいかな」。「余録」(毎日新聞/2016/2/18)は、職場での手抜きやサボりを勧めている? 「アリの世界でも働きアリのうち2〜3割は働かないアリなのだという。今までの研究では働くアリだけのグループを作っても必ず一定の割合で怠けアリが現れるそうだ。働かないアリは働くアリが疲労した時の交代要員であるのを突き止めた。一見非効率な働かないアリは集団の長期的存続には欠かせぬ存在だったのだ。『人は皆有用の用を知るも、無用の用を知る莫きなり』(荘子)」。
 人間の心身には限界があり、それが人やまた時のよりその状況は異なる。そして、業務には流れがあり、どこかがストップしてしまうと、全体がストップしてしまう。また、どこでいつ、何が発生するかもわからない。そのことをアリさんたちは遥かな昔から知っていたようで、組織にゆとりを作っていたとは知らなかった。最近の話題では、サッカーのオリンピック予選でも、全日本はこのことを考えての選手起用をしていた。従って、一億総活躍も、みんな一緒ではなく、バランスが必要なのであろう。日本人はお休みをとるのが少ないというので、仕事をさぼるのではなく、お休みをとって自然を楽しむ時間を作るべきかもしれないねえムーミン。(JN)