『異界から来る珍しいまれびとは俗界に幸福をもたらす』

『異界から来る珍しいまれびとは俗界に幸福をもたらす』
 「英国の女性旅行家バードが、『日本の旅は絶対安全』とまで書いた」この日本、「余録」(毎日新聞/2016/1/28)は、これからの海外旅行者への対応として、民泊への取り組みを挙げている。「空き部屋や個人宅を宿泊に利用する『民泊』が注目されている。東京都大田区ではあすから申請を受け付け、大阪府も4月にはこれに続くという。どうも訪日客急増で民泊対策も後手に回ったようだ。近隣への影響を心配する声にもきちんとしたルールで応えねばならない民泊だろう。今や珍しくもまれでもなくなったまれびとの遇し方も、そろそろすっきりとした自然体でいきたい観光立国である。」
 客人は大事にするが、内輪では異質の人へのいじめが蔓延る日本。海外の客人でも、西洋人にはコンプレックスも含めての対応だが、近隣諸国の来訪者に対してはどうなのであろう。一様な世界を常とする日本の中で、世界は流動性が強まり、また観光での収入も考えねばならない。自分たちの外側も内側も多様性を認め合い、共に生きることを学ばなければならない。従って、観光としての良さだけでなく、ここで生活したくなるような日本を作らねばならない。それは、海外から来られる方々を、お客様扱いし「和」の中に入れないことから、構成員としての扱いをして、「和」に受け入れて行くことである。一時でもここにいる以上、一緒になってやって行く。民泊は特に、それが必要ではないか。(JN)