『旅先で腹を満たし、「生きていることが有難くならな・・・』

『旅先で腹を満たし、「生きていることが有難くならなければどうかしている」』
 「鉄道ファンにも色々ある」と「天声人語」(朝日/2016/1/14)は、「乗り鉄」「撮り鉄」「呑み鉄」等々を紹介する。また、内田百けん吉田健一を。「百けんは特急で大阪に向かうなか、車室で何も食べない。後でお酒をおいしく頂くためだ。5時半に名古屋を出たら食堂車に行き、終点の手前まで呑み続ける算段だ。吉田は朝の特急、食堂車に直行し、ビールとハムエッグ。一度席に戻り、途中の駅で買った生ビールを呑む。昼時に再び食堂車へ。『汽車の旅行はこれに限る』。しかし、多くの列車から食堂車が消えて久しい。今の流行は豪華寝台列車か」と。
 何で鉄道ファンなのか。それはファンでなければわからないのであろう。自分も鉄道ファンであるが、何鉄というほどの者ではない。敢えて自分なりに表現すれば「地理鉄」である。そこへ行くために地図を睨み、様々な想像をしてそこに列車で行くのである。食やお酒には特に興味はない。複数での旅であれば、皆と美味しいものを食べて、良い酒をいただくが、一人の時は、駅弁か蕎麦が友である。でも、結構当たりはある。久しく、そんな一人旅をしていない。雪降る日本海沿いを地元のお弁当とお酒でゆっくりしたい。(JN)