『マークシート式も大変だが、何ごとかを書かねばならぬ・・・』

マークシート式も大変だが、何ごとかを書かねばならぬ試験はとにかく厄介だ』
 「大学入試センター試験に代わって5年後に導入予定の新テストは、記述式を採り入れるのが目玉だ」と「春秋(日経/2015/12/28付)」。「新テストを受ける生徒は数十万人に上るはずだ。その一人ひとりの答案にきちんと向き合えるかどうか。模範解答に照らしてキーワードで判断――などということになれば記述式の意味はない。」「作家の北杜夫さんは、旧制高校時代、苦手な物理学の試験で、『恋人よ/この世に物理学とかいふものがあることは/海のやうにも空のやうにも悲しいことだ』と解答、この珍答案に教授は合格点に1点足りない59点をくれたそうだ。書かれたものを熟読したことだけは確かである。」
 大学入試はあくまで受け入れ側の学校等の都合で出来ている。近年、入学のアッマッチや大学のポリシーが謳われるようになり、入試の改善が望まれているがどこまでできるのか。どこかの諮問委員会では、本来、各大学には大学・学部等の教育理念等があり、それに基づく教育内容等を踏まえ、受け入れる学生に求める学習成果、学力の3要素は、(1)知識・技能、(2)思考力・判断力、表現力等の能力、(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度と。しかし、これを評価する者たちが、そういった能力を全て持ち合わせていないのだから大変だ。お互いに欲張らないで、それぞれの個性でやることで、統一的な枠など填めてもらいたくない。それよりも、私たちは志を持った青年を熱望する。(JN)