『小石を靴に入れて歩きなさい』

『小石を靴に入れて歩きなさい』
 「人の痛みを思い出せ、そのためにどこも痛くもないときは小石を靴の中に入れて歩きなさい」とセルビア出身のノバク・ジョコビッチさんの言葉を「筆洗(東京新聞/2015/12/24)は紹介する。そして「幸せや喜びはどう運ばれるか。たぶん高価な品物や食事よりも、苦しい中にも誰かを思いやる心によって運ばれる。そう信じたい。そうでなければ、世界中の幸せの総量があまりに少ない。この季節にも苦しみがある。戦火の町がある。波間を漂う難民がいる。小石を入れて歩きたい。今夜は、ちょっと大きめの。」
 私はクリスマスを祝う権利の無い仏教徒であるが、家族で一緒に食事をする機会として利用する。皆で美味しいものを食べて、最後はケーキを食べる。それができないことも今後あるだろうから、できるときは実施したい。しかし、世の中はそれができない方々が多くいる。そのことを理解することも、クリスマスの機会でもある。美味しいものを食べられる人は食べてもいい。でも、その幸せの一部を苦しんでいる人たちに分けることができないか、考えてみよう。靴に小石を入れるも、その試みとして良いのであろうが、足は全体重の掛かるので痛い。私は、小石を入れなくても痛くなることがあるが、それは贅沢の罰当たりであると反省をしている。(JN)