『東京・新宿の歌舞伎町は匿名でも生きて…』

『東京・新宿の歌舞伎町は匿名でも生きて…』
 「『駆け込み餃子』、刑務所や少年院を出た人がアルバイトをしている。公益社団法人『日本駆け込み寺』がつくった。」「余録」(毎日新聞/2015/12/13)は、その模様を伝える。「開店に奔走したのは千葉龍一さん。ある若者が店で働く。16歳の時に親が家を出てから一人で生きてきた。裏切られるのが怖くて誰も信じられなくなった。傷害事件を起こし、逮捕された。今は接客を任されている。自信も芽生えた。仕事がきつくても店がにぎわうとうれしい。千葉さんを兄のように慕う。師走の歌舞伎町に人の波が押し寄せる。『駆け込み餃子』はかき入れ時だ。それぞれの人生が匿名の街で交差する。その中に、悲しみを抱えながら生き直そうとする人がいる。」
 日本は、人生の在り方がセパレートのトラック・コースであるので、そのコースから外れると、もうそのコースに戻れないし、ほかのコースにも行けず、コース外になってしまう。生まれてから、人生のコースの上で、良いコースの争奪戦が行われ、選抜が繰り返される。多くの者は弱き者、その弱き者が再挑戦できる機会が欲しい。生活するためには働く場が欲しい。また力をつけるための研修の場が欲しい。私たちは、それぞれの個性を持って、協働活動できる共有精神を培い、お互いに助け合っていくことがこれからは必要である。まずは、皆さま、餃子を食べに行きましょう。(JN)