『心地よくても抽象的でざっくりした言葉を躍らせるのが現政権は得意

『心地よくても抽象的でざっくりした言葉を躍らせるのが現政権は得意だ』
 「世界に先駆けた第4次産業革命を実現します。スピード勝負です」と安倍首相、これについて、朝日「天声人語」(2015年11月7日)は、「『女性が輝く』に続き、『1億総活躍』、そして『第4次革命』。来年は参院選だ。選挙が近づくと経済の話をし、終わると憲法や安全保障面で持論を進める。現政権の常なる手法も凝視しておく必要がある」と注意を促す。
 人は、甘い言葉に弱いのであろうか。そんないい話は、そう簡単にはないであろうに、信じたくなる。詐欺師は言葉巧みに、私たちの愚かな欲望を駆り立てて、騙された者は愚かにも現実も希望も失ってしまう。為政者は言葉巧みに、私たちの遥かな希望を駆り立てて、それを信じた者はその公約を追い求める。為政者は、日々公約を履行する前に、また公約を変えて行く。以前、『朝日新聞』(2015/10/20)の経済気象台に、「『公約』と『膏薬』」はで述べられていたように、直ぐに張り替えて効力を維持していくという技に日々目先を変えられ、何を信じていたのかも忘れているかもしれない。この技術がスピード勝負、人工知能ビッグデータを活用した効能ある第4次革命ではないか。私たちは公約のたびに、期待をしそして悩む。(JN)