『現場の安全を担っているという、プロの使命感と自負を感じさせる』

『現場の安全を担っているという、プロの使命感と自負を感じさせる』
 「日航ジャンボ機が御巣鷹の尾根に墜落し、520人が亡くなった事故から、きょうで30年」、日経「春秋」(2015/8/12付)は、最期まで自らの職責を果たそうとしたプロたちの思いを受け継ぎ、事故防止の誓いを新たにしたい」と振り返る。
 「現場の安全を担っているという、プロの使命感と自負を感じさせる。日本の社会は、こうした人たちの地道な営みによって支えられてきたのだろう。それでも残念なことだが、陸でも海でも空でも、事故はゼロにはならない。日航ジャンボ機が御巣鷹の尾根に墜落し、520人が亡くなった事故から、きょうで30年たった。激しく揺れる機内で乗客が家族にあてて書いたメッセージは、いま読み返してもやり切れない思いがする。墜落の恐怖と戦いながら、不時着した際に自分がなすべき緊急アナウンスの内容を必死に書きとめていたのであろう。乗客の1人が残したメモには『機内よりがんばろうの声がする スチュワーデスは冷せいだ』とあった。最期まで自らの職責を果たそうとしたプロたちの思いを受け継ぎ、事故防止の誓いを新たにしたい。」
 昨日のラジオ放送にて、30年前の8月12日、ダッチロールを繰り返すジャンボジェットの操縦室でのやり取りの一部を聞いた。必死の状況が伝わり、耐えて聞いていた。心臓の鼓動が早まり、また息苦しくなった。あの混乱の中で、出来ることは何なのであろうか。人それぞれに能力はあろうが、仕事に対する考え方の理解と日々の訓練に掛かっているのであろう。こういうことはあってはならないという事への訓練は、準備する方も訓練を行う方も、真剣な想定と行動が大事である。飛行機やその整備に全幅の信頼を持ちながら、真剣に訓練するという矛盾を感じながらの行動である。このような目には見えない準備に、我々は守られている。事故は様々な条件の中で起きる。事故は残念ながら無くならない。であるから、私たちは、事故が起きた時にどうするのか、その準備を充分に行わねばならない。それは、個々の私たちの現場であろうと、原発の現場であろうと同様だ。(JN)