『かつての日本のものづくりの強みとされた現場と・・・』

『かつての日本のものづくりの強みとされた現場と経営の一体感は今や夢物語か』<2018年3月2日(木)>
 「戦後の混乱期から電車用の高速台車の開発に取り組み、防振・防音に優れた『OK台車』を1948年に完成させたという記述がある」。『余録』(180302)は川崎重工業の社史を引っ張り出す。「Oは開発担当者名、Kは社名のイニシャルからとった。OK台車ならぬNG(ノーグッド)台車で、鉄道車両部門出身の社長が深々と頭を下げて陳謝した。新幹線『のぞみ』の台車の亀裂の原因がその製造工程にあったのだ。つまり生産現場と管理部門とがまるでばらばらだったのだ。かつての日本のものづくりの強みとされた現場と経営の一体感は今や夢物語か。工場からすんなり外に出た欠陥車両が、誰も気づかずに旅客を運び続けたこの10年余だった」。
 (JN) 川崎重工業のこのたびのこと、人の命より、大事なものが他にあるのかと、問いたくなる。平成に入ってから、お粗末なことが多い。会社が利益を求めることは大前提であるが、それ以前に人の命と信用が第一である。チェック体制はどうなっているのか。仕事に驕りがあるのではないか。事故は起きない前提でものを作っているようであるが、私たちは自己を起こさないことを前提としなければならない。そして、事故が起きてもそれに対するバックアップが必要である。これは他人ごとではないであろう。私たち皆が注意せねばならない。まずは、早く基準通りの台車にしてください。でも、これは「のぞみ」だけなのかしらと思ってしまう。他の列車類は大丈夫でしょうか。これから列車内での仮眠が気持ち良い時期になるが、眠れなくなってしまう。