「集団的自衛権」「強行採決」「混乱」「国民の安全」「丁寧な審議」

<「集団的自衛権」「強行採決」「混乱」「国民の安全」「丁寧な審議」>
 棒首相の矛盾に満ちた説明で、舌足らず、我々は混乱するばかりである。東京新聞「筆洗」(2015年7月16日)の筆者も混乱した夢を見たようである。 夢の中では、ロボット執事「筆洗4号」が居り、キーワードを与えると文献を探してくれる。「昨日のこと、いつものように執事を呼び、『集団的自衛権』『強行採決』『混乱』『国民の安全』『丁寧な審議』。一枚目は『阿呆(あほう)はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている』。芥川龍之介の『河童(かっぱ)』だが、ひねりが足らぬし、どうも不穏当だ。別のを。『人間というのは権力という酒で狂ってしまったチンパンジーなのだ』(米作家カート・ヴォネガット)。使えないと叱ると執事は煙を噴いて倒れた」と。
 何で彼が首相なのであろうか。日本という国は不思議な国であろうか。結果的にこうなったが、原因は我々国民にある。なぜか、大勢はになろうと、票の集まるところへ流れて行く。現在心地よい暮らしをしている幸福な方々のための方向へ票が傾いていく。弱い者ほど、互いに助け合わねばならないが、他人を蹴落とし、極僅かな差に優越感を持つ。互いに存在を理解し合う連帯感を持たねば、やがてはそれとは異なる連帯、大政翼賛会になってしまう。この強引な政治は、拙い。わからな説明で丸め込まれるような、そして何がまずいのかを自分でも説明できない国民は、この力尽くの暴走を抑えられないのではなかろうか。多発する「反対」の声、ただ「戦争反対」などではなく、反対する方もわかる理由・行動をが必要である。何が間違っているのか、一つ一つ整理をしていかないと、反対運動は、一時的ブームでやがて倒れて消え行くのではないか。否、私たちは、煙を噴いて倒れるわけにはいかない。