『ダブルテイク』

『ダブルテイク』
 国会審議中に民放番組に現れた安倍首相に仰天する東京新聞の「筆洗」(2015年9月6日)。「奇妙な出来事を目撃した時、その出来事のおかしさに反応できず、もう一度見て、びっくりするということがある。英語では『ダブルテイク』。コメディーには笑いを誘う手法としてしばしば使われる。そのテレビをご覧になった方は『ダブルテイク』したのではないか。安倍首相が四日、民放テレビ番組に出演。安全保障関連法案への理解を直接求めたいのだろうが、同法案が国会審議中である。思えば、国民には「ダブルテイク」が連続する、政治の現状である。もちろん、陽気なコメディーにはならない。
 安倍政権において、私たちは多くの場面で芝居を見せられ、二度見ても理解できないことが多い。コメディーなのか、名優なのか、大根役者なのか、難しくされてわからない。私の頭が悪いのか、作品が悪いのか。「ダブルテイク」する。怒りを感ずる。これは、反則「ダブルドリブル」か。否、「ダブルバインド」で混乱させているのか。とにかく、分かりやすい政治をお願いします。(JN)