最初から旧競技場を改修してもよかったのではないか

最初から旧競技場を改修してもよかったのではないか
 毎日新聞「余録」(2015年05月20日)に、古代ポンペイの闘技と、ら国立競技場の新築を比較している。「ベズビオ山の噴火で埋没した都市ポンペイの遺跡、円形闘技場のイベントの広告に、『10組の剣闘士の戦いが×日にポンペイで開催される。公認の野獣狩りがあり、天幕も張ってあるだろう……』。日よけの天幕が張られることをうたう広告が目立つのは、地中海地方の炎天下での観戦には不可欠なのだろう。現代なら開閉式の屋根つきスタジアムというところだが、真夏の2020年東京五輪では『屋根は張られていないだろう』と広告するのか。売り物だった開閉式の屋根の設置は五輪の終了後とし、8万人収容のスタンドの一部は仮設にして常設席は6万5000人規模にする。すでに計画は大幅に縮小されたが、たび重なる変更を聞けば最初から旧競技場を改修してもよかったのではないか。古代ポンペイの闘技場は富裕層の個人財産で建てられたが、こちらは国民の税金が使われる。計画をめぐる現状とその責任ははっきり説明してほしい。」
 節約は大事であるが、ケチるのは如何なものか。その昔に、都内の循環自動車道路を作る時も、ケチって今では狭くて仕方がない。あるお亡くなりになった元首相がまだお役人のころ、世銀から首都高の建設に資金の相談をする際に、そんな車線の少ないのでいいのかと言われたそうだ。作る時には、良いものを作り、使い勝手の良いものを長く使いたいものである。何せ、東京は日差し強く、また雨も降る。屋根が無ければ天候に大きく影響されるし、仮設スタンドでは使い捨てである。その時、安く上げればいいというものでもなかろう。富士山が噴火して、火山灰が飛んで来ようとも競技ができる確りしたものを作って欲しい。税金を無駄にするな。