2520億円、ロンドン五輪の主会場が四つ造れる額

2520億円、ロンドン五輪の主会場が四つ造れる額
 新国立競技場の建設に、いったん白紙に戻せばと思うが、メンツが邪魔をしているらしいと朝日「天声人語」(2015年7月4日)は、「税金ドロボー」と。
 「前評判の高いクラシックコンサートにも『外れ』はある。出演料は高額だが演奏は出来が悪かった。それでもブラボーの声が響く中、ひとり『ベラボー、ドロボー』と叫んだ知人がいたと(三浦朱門さん)。迷走の末、総工費が2520億円に膨らんだ東京五輪の主会場、新国立競技場、舛添要一知事は『べらぼうに高くなった』と苦い顔。ロンドン五輪の主会場が四つ造れる額と聞けば誰でも驚く。どんぶり勘定に『税金ドロボー』と叫べば言葉が過ぎようか。メンツが邪魔をしているらしい。金メダリスト清水宏保さんが、『メイン競技場は簡素でいいと思う』と言っていた。感動は入れ物ではなく、アスリートによってもたらされる。身の丈を超えたベラボーな出費で仕立てても人は喜ぶまい。考え直す時間はまだあるはずだ。」
 競技場の建設には膨大な費用が掛かるようになってしまった。何がそうさせてのかの問題である。また、その資金は、どこからか稼いできたわけでななく、税金を多く使うのである。当初の計画通りの競技場を造らねばならぬではなく、安全に競技ができる競技場を造るということが大事である。そして、見てくれ、素晴らしいデザインであることが必要なのではない。更に、オリンピック終了後、適切に利用ができるものでないと、無駄なものを造ったことになる。気軽に使える簡素な競技場であればよい。カネを掛けなくとも、屋根も付けられる。とにかく、桁が一つ違うのではないか。我々の税金がスポーツに使われることは楽しいことであるが、無駄遣いは反対である。皆で「ベラボー、ドロボー」と訴えよう。