小林一三だって、花開くまでに14年もかかっている

(日経「春秋」2014/4/9付) 小林一三といえば、アイデアが泉のように湧いた独創的な実業家である。その彼は、初めから順風満帆ではなかった。三井銀行に入るが、やる気がない。当時は1月入社だが、小説執筆に没頭して、4月にようやく顔を出した。出世は遅れ、窓際に5年いた。だが、鉄道事業に転じてから「商売はいくらでもある。仕事はどこにでもある」と目覚め、豹変(ひょうへん)する。この季節、新入社員研修が真っ盛りだ。何をすればいいか、右も左も分からない。緊張気味の新人たちを一日でも早く育てようと、会社は知恵を絞る。研修、配属と進むうちに、新入社員は気がはやるかもしれない。会社間の競争は激しい。社内での先陣争いもある。すぐに頭角を現す同僚もいるだろう。だが、焦ることはない。先は長い。小林一三の才能だって、花開くまでに新人時代から数えて14年もかかっている。
(JN) 人生いろいろ、幸せも人によりけり、出世が人生か。とにかく、やる気を出せる仕事を見つけ出せねば、不幸なのかもしれないし、そうでないのかもしれない。でも、自ら進んで行うことを身につけたい。また、世の中、嫌な仕事知うか、言われてやらねばならないことが沢山ある、これを如何に速やかに熟し、その時間を少なくできるかが肝心だ。新入社員の皆様には、人それぞれ何年かかるかわからないが、上から流れてくる仕事を一所懸命処理し、その中から我が身を目覚めさせる何かを得てください。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO69611960Z00C14A4MM8000/