劇場型百貨店はどんな手を次々に打ってくるだろうか。

(日経「春秋」2012/11/22付) 大阪梅田はかつて、池や沼の多い湿地帯だった。それを埋め立てた「埋田」が転じて梅田になったといわれる。ビルの建設はしばしば基礎工事に手間がかかった。昭和の初めの1929年に開業した阪急百貨店も、工期が予想外に長引く難工事になった。鉄道の駅に隣接したターミナル百貨店という創業者・小林一三氏のアイデアは、沿線住民やサラリーマンを呼び込んだ。それから80年余り。百貨店不況を乗り越えようと、業界の歴史のひとこまを刻むこの店舗がきのう、建て替え工事を経て全面開業した。ホール、広場や24のステージなどを設け、催しがふんだんに開ける「劇場型百貨店」だという。劇場型百貨店はどんな手を次々に打ってくるだろうか。
(JN) 鉄道とともに発展した日本の資本主義、その出発点には百貨店があった。老舗とは異なるステーションビルの百貨店は新しいショッピングスタイルを作ってきた。子供のころは、屋上の遊園地や大きなレストランが楽しみであった。今では妻とデパ地下でお買い物。鉄道とデパート文化は阪急から、今度はどんな楽しみがあるのであろうか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO48709220S2A121C1MM8000/