「DJポリス」に続き、「お天気ポリス」

(日経「春秋」2013/7/12付) 京都の祇園祭はあさってから3日間が観光客でにぎわう宵山の期間だ。今年は突然襲うゲリラ豪雨の警戒に、京都府警が初めて、気象予報士の資格を持つ警察官をあたらせる。温暖化ガスが増えて地球全体が暖められるなかで、極端な暑さ、寒さや大雨などに見舞われやすくなっていると科学者たちは言う。先月もインド北部で4700人の行方不明者を出した豪雨災害が起きた。環境の変化は思ったより深刻かもしれない。先人はピンチのとき、どう対応したのだろう。氷河期が終わったとされる約1万2千年前は氷が解けたことで海流の循環が変わり、暖かくなる前にいったん寒冷化が進んだという。食料不足になり、「そこで人類が創造したのが農耕だった」と文化人類学者の竹村真一氏は説く。温暖化ガス削減の国際的な仕組みや、異常気象から人々の生命と安全を守る社会インフラづくりに、知恵を絞るときということだろう。祇園祭ゲリラ豪雨の警報を出すような取り組みを積み重ねたい。「DJポリス」に続き、こちらは「お天気ポリス」。役割は小さくない。
(JN) 強烈な気候の変化、我々が新前回に挑戦続けてきた行為への返礼であろうか、それとも大自然にとってはちっぽけな人間たちの行動にお構いなく、地球規模の変化の自然な流れなのか。予測できない自然の動きに受け身で闘って行くしかないのか。私たちは細かい一部の分析での対応ではなく、広い目で対応して行かねばならない。お巡りさんも人間相手だけではなく、自然も相手にするとは、いずれにしても、我々は生き抜くための総合的判断に、広い教養を持たねばならないようだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO57267480S3A710C1MM8000/