「サンダーバード」展示会が、きのうお台場で始まった

(日経「春秋」2013/7/11付) 「はい、パパ」。父親の号令一下、息子たちが人命救助のため飛び出していく。1960年代に放映された英国製SF人形劇「サンダーバード」をテーマにした展示会が、きのう東京・お台場の日本科学未来館で始まった。さっそく訪れると、むかし熱中したらしい大人でにぎわっていた。当時はSFの全盛期。ただし、この作品には、ちょっと独特な点が2つあった。物語の舞台は未来。天才科学者による救助機材が毎回活躍する。主人公らは働く人々を事故や災害から救った。しかもこのチームは富豪が私財を投じて設立、運営しているという設定。いわば非営利の民間組織だ。本作は英国外では、特に日本で熱烈に支持された。命を救う医療技術、災害時の人命救助ロボット、介護用ハイテク機材。助ける、救うという分野で誇れるものが日本には多い。命や生活を大事にする文化と、技術力。子供番組の救助隊と日本の未来が、どこか重なる。
(JN) 国際救助隊は秘密の島から、人々を助けに行く。ウルトラマンウルトラセブンなどと異なり、生身の人間が最先端の技術で救助を行う。座っていた椅子がクルンとなったり、地面がグワーッと開いて、ジェット機が飛び出したり、宇宙へだって行ってしまう、とても憧れの家族の話だった。僕たちも早くあんな風に思ったが、未来なのに何でインド人の執事がいるのか。英国の歴史上、仕方ないのか。それはそれとして、早く、科学未来館に行きたい。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO57227070R10C13A7MM8000/