連休分散化から横並びの社会にちょっと変化を

(日経「春秋」2013/4/26付) あすから大型連休。どこかに旅に出たいけれど、いいホテルや旅館はもう満杯だったりひどく割高だったりで手が出ない。このゴールデンウイークの時期は旅行者の短期集中が激しいようだ。道路や鉄道も大混雑、行列の長さにお父さんは目がくらむ。連休が終われば今度はウソみたいにガラ空きになるから観光業界だって必ずしもうれしくはない。ならばいっそ、大型連休の日程を地域別にずらしてみたら……。政府がそんな案を打ち出したことがあった。やがて震災があり議論は止まり、いまは政権も代わって構想はついえたままである。紀行作家の宮脇俊三は、シーズンオフの6月こそ旅行にふさわしいというのが持論だった。昼が長い、風景は情趣に富む、天気もさほど悪くない、と著書にある。たしかにその通り、意外な季節に意外な良さがあろう。連休分散化をこんな視点から再考してもいい。横並びの社会に、ちょっと変化が生まれるかもしれない。
(JN) 日本人は休みを決めてもらわないと休めない。休みだけでなく、何事も御上に決めてもらわないと、ダメなのである。要は自由になろうとしないのだ。いっそ、5月から6月の間で、4日間の連休を個々に取れるような法律を作ってはどうであろうか。職場が一斉の休暇にすることなく、個人の自由な連休を自分で考えるようにしてはどうであろうか。日本人にはこれでは休みが取れないかな?
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO54400590W3A420C1MM8000/