さまざまな生を断ち切ったテロへの憎しみが募る

(日経「春秋」2013/1/26付) 搭乗者リストにあるおびただしい数の名前と向き合いつつ、残された家族の悲痛に触れた。落命した人々の、暮らしの一端を知った。1985年の日航ジャンボ機墜落事故はメディアにとって、犠牲者520人の物語をしるしていく営みでもあった。そっとしておいて――。あれほどの災厄でなくとも、そう願う声は少なくない。被害者の名前なしに、社会は悲しみを共有していくことができるだろうか。アルジェリアの人質事件で亡くなった日揮の社員たちが、ひつぎに納められて帰国した。これまで明らかにされてこなかった氏名の公表に政府が踏み切った。企業としては苦渋の了解だったに違いない。さまざまな生を断ち切ったテロへの憎しみが募る。人を知って、いまあらためて。
(JN) ニュースで触れるたびに、悲しみと怒りが込み上げてくる。お名前を知り、ご家族の無念。一人一人の尊い命を踏みにじる行為は、絶対に許せない。許してはならない。各国は、この行為を行った者について、拘束をして刑に服させるように全力を挙げるべきである。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO51013170W3A120C1MM8000/