効果的な勉強ができるかどうかだ

(日経「春秋」2013/1/23付) バブル期の話になると東京・芝浦にあったディスコ「ジュリアナ東京」がオープンしたのはバブルがはじけた後の1991年5月なのだが、世の中にはまだ浮かれ気分が漂っていたのだろう。この年の消費者物価指数上昇率は前年比3.3%。これを最後に、デフレの迷路をさまよって出口が見えない。こうなったらでっかい目標をと、日銀は物価上昇目標を2%とする政府との共同声明を打ち出した。容易ならざる数字だが、世の受験生だって目標を立てなければ前に進めないのだから意気込みはわかる。問題は、そのための効果的な勉強ができるかどうかだ。政府が勉強することも山ほどあろう。夢見ているだけなら「アベノミクス」への期待が失望に変わり、市場からのしっぺ返しも覚悟せねばなるまい。ジュリアナの時代を見送り、沈滞したままの二十数年。2%の、なんとつかみがたいことか。
(JN) 政府は企業へのお勉強も指示目標として挙げてほしい。我々の消費意欲を高めるために、利益を労働者へ還元させるべきである。それはボーナスであろう。まとまった金額を出すことで、消費意欲を刺激したい。そのためにはまた悲観的ではない将来像を夢ではない現実的な10年後、20年後を日本の枠を超えて、このアジアの中でどうして行くかを勉強したい。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO50895830T20C13A1MM8000/