誰に今後を託すのか、ここはしっかりと目を凝らさねばなるまい

(日経「春秋」2012/11/20付) もう何十年も前の話だが、東武鉄道の浅草駅に行くのが楽しみだった。百貨店を併設した駅ビルだったし、屋上遊園地にも心が躍った。そして、建物の2階から列車がきしむ音をたてながら隅田川に飛び出して行く。旅の第一歩がそこにあった。そんな思い出深い浅草駅ビルがあす、新装開業する。再開発が相次ぐ浅草では凌雲閣を復活させる計画もあるらしい。眺望の魅力。それは鳥の目をもつ爽快感か、地上を見下ろす小さな優越感か。東京では100メートルを超す高層ビルが急増し、400棟近くになったそうだ。こんな変わり続ける東京で来月半ばに知事選がある。衆院選との同日選だ。秋の晴天ももうわずか。誰に今後を託すのか、ここはしっかりと目を凝らさねばなるまい。
(JN) 投票権のない子供たちのために、未来を考えて知事や衆議院議員を選ばねばならない。衆議院議員は首相や行政の責任者の選出にもつながる。選ぶためにはマスコミに左右されないように、自分で情報を的確に理解することが必要である。日本人は何事も空気や人情に従うところであろうが、今回はどうなるのであろうか。もう過去に戻ることのないようにしたい。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO48621920Q2A121C1MM8000/