ザッカーバーグ、最高経営責任者が議決権の過半を

  • (日経/春秋/2012/5/19付)大航海時代、英国やオランダに生まれた東インド会社は、欧州をアジアと結びつける大きな役割を果たした。ロンドンで巨利を生むこの貿易会社の株式が人気だった。そうした株への関心につけ込んで、大もうけを狙う人物が現れた。一般の株主を犠牲にして、巨富を築いた。一般株主が取締役を選び、取締役会の決定も株主総会で覆せる仕組みができたのはトップの暴走の反省からだ。交流サイトの米フェイスブックには、上場後も創業者のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者が議決権の過半を握って会社を支配することへの批判がある。「世界中の人々をつなぐ」というフェイスブックには、欧州とアジアを結びつけた東インド会社以上の力があるかもしれない。影響力の大きい情報インフラを一個人が牛耳ることへの不気味さも、批判の声の背後にあるだろう。

=>(JN)情報の伝達スピードが上がり、社会が広がり、人々の及ぼす力も広がる。そして時間や地域ごとに価値の相違があるから、もうけを見出せる。そして、大きくなるものは分裂する。何時までも牛耳ることはできない。
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE6E3E4E2E6E6E7E2E3EBE2E7E0E2E3E09F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D