『原子力村における贈与と返礼』

原子力村における贈与と返礼』<2019年10月2日(火)>
 高浜町の総額約3億2000万円金品問題いを『春秋』(191002)は人類学から検討する。「対立しがちな部族の間で、食料や財産が贈られ、受けた方はそれに見合う礼を尽くす。略奪的な振る舞いを慎む慣習として社会に定着した。しかし、返礼を怠れば平和の均衡は崩れる。・・・評論家の柄谷行人さんは著書『世界史の構造』で、それを『贈与による権力』と表現した。・・・関西電力はきょう記者会見し、受領者の氏名や受け取った金品の内容を公表する。・・・もし、未返却の品があれば、正直に申告し、博物館に寄贈したらどうか。『原子力村における贈与と返礼』なる企画展も有意義である。人類学的にも貴重な資料となろう」。
 (JN) 昔から贈与と返礼は身近で繰り返されてきた。ご近所付き合いの基本であったろうか。現在は、知らない人が身近に多くいるが、それでも、知っている人にお誕生日や出産などの祝いがあったり、こちらが旅をしてくれば、ちょいと贈与である。贈与を受けたままでは、従属の地位になってしまう。だから、贈与と返礼は永遠に続く。また、借りを作っておくことは、相手に安心を与える。このバランスがその村々で成り立っていようか。原子力村は、その規模がちょいと大きいようだ。いやいや、かなりの規模であり、その資金等の元はいったいどこから出てきているのだ。さて、どこまで明らかになるのか。マスコミも頑張って欲しい。特に新聞は消費税2%分張り切って欲しい。
#贈与と返礼
#高浜市元助役

『KABELSALAT』

『KABELSALAT』<2019年10月1日(火)>
 ドイツ語に「ケーブル(配線)のサラダ」という表現がある。『筆洗』(191001)はこれを今回の税制改正に例える。「テレビの裏でほこりをかぶり、絡み合うケーブルを一本一本解きほぐすのは想像しただけでもやっかいで、口にしたくないサラダである。・・・おそらく、数本のケーブルがある。消費税率を上げたいケーブル。さりとて消費の冷え込みも心配なので家計の負担を軽減したいケーブル。そこに加え、キャッシュレス社会に誘導したいというケーブル。これらが複雑に絡み合った結果、ややこしいサラダが完成している。・・・政府というコックはそのサラダをもう少しうまく作れなかったか」。
 (JN) いよいよ、この日が来た。鉄道会社の値上げのお知らせを聞きにながら出勤する。そして、昼食の時間に早速、現実を目にする。「おぅ、定食が10円値上げだ」。掲示を見るとソフトクリームのお持ち帰りは8%と記している。これぐらいなら良いが、世の中は軽減税の対策で、ゴチャゴチャである。本来、頭の良い者が作ることはシンプルで分かり易いはずだ。しかし、ややこしくてかなわない。頭の良い奴がわざとわからなくしてとしか思えない。非常に無駄な制度だ。手間のかかることが、更に手間をかける。無駄が無駄を呼び、どれだけ効率を悪くしているか。物事は、一つひとつ処理をしていくべきである。グチャグチャのケーブルにごまかされるな。
#ケーブルのサラダ
#定食が10円値上げ
#複雑が絡み合う

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『「竹」は日本人にとってとても身近な植物だ』

「竹」は日本人にとってとても身近な植物だ』<2019年9月30日(月)>
 「ニューヨーク有数のコレクター、アビー夫妻が収集した作品70点以上を紹介する『竹工芸名品展』が全国を巡回中だ」と『春秋』(190930)は伝える。そして「メトロポリタン美術館に寄贈される際のお披露目展には、47万人以上がおし寄せた。戦前の名品から現代のオブジェまで。繊細で柔軟な竹ひごの特性を生かして編みあげた美しい品が並んでいる。・・・『シンプルな素材を切って割って編むだけ。そうして生まれる造形の不思議に魅了される』とメトロポリタンのモニカ・ビンチク学芸員は言う。外国での高い評価は職人の技に加え、質の高い材料あってのことだ」。
 (JN) 住居が駅近く集合住宅ゆえ、周りはビルだらけで、木々の緑や土との接触がない。家の中もプラスティックだらけである。竹製のものは何だろうか。なかなか出てこない。昔はカゴは竹のものが多くあった。おしぼり置きが竹で編んでたかな、プラスティックである。ゴミ籠もプラスティック。竹製の椅子はどうしたろうか。行李ももちろんない。そんな無味乾燥な我が家である。そろそろ木造の我が家に戻れば、竹製品があるだろうか。否、もうプラスティックから逃れることができないだろうか。先ずは、「竹工芸名品展」を見て日本を思い出そう。
#アビー夫妻
#職人の技
#『竹工芸名品展』

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『クールビズの「終日」は』

クールビズの「終日」は』<2019年9月29日(日)>
 衣替えの日が近づき、『春秋』(190929)はクールビズの「終日」を思う。「東京での夏服の終日は、54年の記録では9月28日だったという。・・・近年の秋の『暑さ』はそんな形式にまつろわず、先週も半袖短パン姿をあちこちで見た。地球温暖化は酷暑の夏を際立たせるだけでなく、涼秋を奪い去っている。・・・クールビズの『終日』はまだ先になりそうだ・・・気象庁の『季節観測』の・・・データを見ると、秋を彩るイチョウの黄葉日が遅くなったのもありありとわかる」。
 (JN) 日本の四季は、私たちを楽しませる。苦しいような暑さや凍りつくような寒さに縮みあがるが、その厳しさと変化のおかげで、日本にいると、良いことも悪いことも、どこかへ置き去ってしまう健忘症であり続けることができる。そう、そのままネクタイなど忘れたままでクルービズでいたい。でも、秋のカラフルな自然を目にすると、お洒落になりたくなる。温暖化が続くこの地球でいつまで四季を楽しめるのか。四季の有難みを表す形がクルービズの終了であろうか。衣替え、先ずは上着を着て出勤だ。そして、次はネクタイだ。
#衣替え
#クルービズ

『原発マネーにかかわる人々の常識』

原発マネーにかかわる人々の常識』<2019年9月28日(土)>
 関西電力の会長、社長はじめ20人が福井県高浜町の元助役から合計3億2000万円相当の金品を受け取っていたことが発覚。『余録』(190928)は、北米西海岸の先住民の「ポトラッチ」を引き合いに出し考える。「気前のよさを競った贈り物の宴・・・こちらも今の普通の感覚では理解しがたいポトラッチである。・・・当の元助役は今年春に亡くなったが、原発関連事業への地元業者の参入などに影響力をもつ実力者だった。・・・・・・「還流という認識はない」のだとか。こちらの話も世の常識と波長が合わない。元助役は地元の業者から巨額の手数料を受け取っていたというが、もはや気前のよさの理由は聞けなくなった。原発マネーにかかわる人々の常識と世のそれとの落差を浮き彫りにした謎のポトラッチである」。
 (JN) お金は貧しい人のことろへは流れないものだ。それにしても、原発は随分と儲けになるな。笑っちゃうよ。いやいや、笑っていたのは関係者20名ほど、先生は気が利くのか、これはお約束で、関西電力に入ることが既に決まっていたのか。札束の力は偉大なり、黙っていて見つからなければ、勿論、ポケットに入れ、楽しいことをする予定であったろうに、残念だと思っているだろう。あるいは、これがまたどちらかの先生の袖の下に入れる予定であったろうか。困っている者への支援などは考えていたのだろうか。この春にお亡くなりになった先生は、この贈与を何と考えておられたのか、お聞きできないのが残念である。
#3億200万円

『「セクシー」への違和感』

『「セクシー」への違和感』<2019年9月27日(金)>
 小泉進次郎環境相の過日の発言に『筆洗』(19097)は、申す。「ショーペンハウアーは、文筆を仕事にする人に向けて述べている。<知者のごとく思索し、しかしだれもが使う言葉で語れ…ふつうの言葉を用いて、非凡なことを語りなさい>(『読書について』)。・・・気候変動の問題には『セクシーに取り組むべきだ』という小泉進次郎環境相の発言・・・ジョークも交えている。非凡である。だが、伝える記事には、内容に『具体的な政策は含まれず』とある・・・若くして大臣に抜てきされ、将来の首相候補ともいわれる方だ。おもしろくはなくても、非凡な内容を話す時だろう。あまり笑えない」。
 (JN) 教養のない私は、「セクシーに取り組むべき」との小泉氏の言葉に、何言ってるの。何を血迷ったのか、と思ってしまった。後に、説明を種々聞き、状況が分かったが、一般の日本の者には通じないし、英語圏ではどうなのだろうか。真面目に具体的に話して欲しいところである。「セクシー」を使いたかったのか。凡人は知ったかぶりで、新しく知った言葉を使いたい。特に難しい言葉を振り回したい。今回のは、難しい言葉ではないが、洒落てみたい言葉であったろうか。凡人の私が非凡な小泉氏に言っても始まらないが、政治は政策と結果である。形がセクシーでも餡こが大事だ。具体的に何をするのか、わかりやすい、中身のぐっと詰まった美味しい説明を今後期待する。
#環境問題
#セクシー

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『「外電」が伝える若者たちの行動』

『「外電」が伝える若者たちの行動』<2019年9月26日(木)>
 「昨今『外電』をにぎわすのは、世界のあちこちで沸く若い世代の『怒り』だ」。『春秋』(190926)はその成り行きの先を思う。「地球温暖化防止・・・国連本部では環境活動家の16歳少女が危機に鈍感な指導者たちを糾弾した。・・・香港では、3カ月以上にわたって学生たちが中心になった民主化運動が続く。・・・世界の若者の行動に、わが国の大人たちも好意的なようだ。しかしそれは、海の向こうの出来事をほほうっと眺めやる感覚と紙一重ではないか。『外電』の話だという気分ではないか。校則や世間の同調圧力に縛られた本邦の若者が立ち上がり、国内ニュースになったとき、にわかに眉をひそめる大人がいるかもしれない」。
 (JN) お利口で従順な日本の若者がどこまで活動を行えるであろうか。活動をして自分たちの思いを訴えかける行動が大事である。その力がその後も社会での力となっていくであろう。嘗て、戦後、活動した若者たちが老人となり、幅を利かせている。これを打破するためには、若者がいよいよ出番であると期待したい。それは、今の社会人たちへの挑戦、狼煙である。これができなければ、今の十代から二十代は今後、社会で虐げられていくことだろう。さて、立ち上がれるか、日本の若者たちよ。
#外電
#若い世代の怒り
#活動・運動

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