米国に王はいない 240704

 きょうの米独立記念日に『余録(240704)』は思う▲米国で「王にならなかった男」といえば、建国の父、ジョージ・ワシントン▲軍幹部から暗に国王就任を求める手紙を受け取ったが、拒否した。大統領3期目も求めず、2期で引退の前例を作った▲「米国に王はいない」。バイデン米大統領は建国以来の精神を強調し「危険な前例」と批判▲大統領が選挙結果を覆そうとしても「おとがめなし」なら「法の下の平等」はどうなるのか▲ワシントンは大統領就任演説で「共和政治の運命は究極的には米国民の手に委ねられた実験の結果にかかっている」と語った。2年後の独立250年を前に実験はなお継続中か。過去2回の大統領選で米国の書店にあふれたトランプ本の題の一つが「王になろうとした男」だった。
 (私は)またも米大統領問題に思う。憧れの夢の国はどうなるのか。民主主義はご都合主義か。大事なことは何であるのか。国民は自分たちの生活を託す大統領に何を求めるのか。ヨボヨボ老人か、強欲老人か。惨めな選択である。250年前の人々と現在の人々と何が変わってしまったのか。米国民の力はどのような方向に向いて行くのであろうか。