ゴジラ、平和の意味を問い続けるに違いない 240325

 「ゴジラー1.0」に『余録(240324)』は思う▲「ゴジラ」の構想は1954年、ビキニ環礁での水爆実験後。プロデューサーの田中友幸▲怪獣映画を「ゲテモノ」とみる空気は根強く監督選びに苦労。本多猪四郎が迷った末に引き受けたのは、戦後通過した広島の惨状が目に焼きついていたためだと▲それから70年、「ゴジラー1.0」の米アカデミー賞受賞▲過去のゴジラ作品は他の怪獣と対決させるためヒーロー性が強調された時期も。「ゴジラー1.0」は徹底した破壊者のゴジラに人間ドラマを重ね合わせた構成で、54年版の原点を感じさせた▲反核映画として歩み始め、今回の作品も戦後日本の再出発をテーマとしていたゴジラ。これからもさまざまな設定で現れ、平和の意味を問い続けるに違いない。
 (あなたの)目の前にゴジラが現れたらどうします。ゴジラはどれだけものを壊し、人々を傷つけたであろうか。ゴジラは人の化身である。力を持つと容赦なく破壊を繰り返す。いまも、その姿は人のままで、ウクライナイスラエルその他で正義と称して殺戮が続く。他人ごとではない現実をどう考えよう。