古里にある店で 240316

 巣立ちの春に『筆洗(240315)』は外食を思う▼ハンバーガーチェーンの新CMはなかなか秀逸。上京した若い女性が慣れぬ都会で店を見かけて入り、ほっとする▼「何もかもが違う街。でもここは地元と同じ匂いがした」▼規模は劣るが、特定の地でのみ味わえる外食チェーンもある。「炭焼きレストランさわやか」、34店舗は全て静岡県内に▼丸くて大きい牛肉100%の「げんこつハンバーグ」などが看板▼創業者の富田重之さんが87歳で亡くなった。若い頃に結核を患い、食は命を支えると40歳で1号店開店▼以前の講演で「最大のライバルは家庭の食事」と。「たまには行こう」と大切な人と足を運び、思い出を刻むだんらんの場でありたい。規模の大小を問わず、外食に携わる者なら共鳴する哲学だろう。
 (私は)5年ほど前に、「さわやか」に行ってきた。浜松への観光の際に家族のリクエストで、スケジュールに入れた。なるほど、人気の店、店内は一杯であった。でも並ぶ人はそれほどおらず、予約システムが良くできていた。「ハンバーグ」を食べた。当方、食の音痴ゆえ表現はできないが、大きさと味に満足した。家庭料理に負けない味、富田重之さんありがとう。