あらゆる手を尽くし、物価高を上回る賃上げを実現する 240317

 予算の審議が続く国会に『あぶくま抄(240317福島民報)』は思う▼小学生の伝次郎君は、政治の動きに関心を。家族に報告。「お父さんの給料が上がるよ。総理大臣が国会で説明したんだ。『あらゆる手を尽くし、物価高を上回る賃上げを実現する』って」▼またある時、伝次郎君は人口が減ると聞いて、すごく心配に。でも、新聞を読んで少しだけ安心したよう。「国が異次元の少子化対策に取り組むから心配いらないね」。お父さんは▼「伝次郎、人の言葉を信じる素直な心は大切だよ。でもね、本当にそうなのかと、疑問を持って調べてみるのも大事な勉強なんだ」。子育て予算の審議が続く国会は、さまよう父子の会話に果たして答えを出せるか。

 (私たちは)伝次郎君になっているかな。素直で、首相の言うことに期待していないか。賃金を国が上げてくれるなら、それは社会主義国家か? この資本主義社会では賃上げは労働者が雇用主との交渉である。人口対策は長期にかかる問題であり、異次元空間で首相は昭和に行って取り組まねばならない。身を守るのに精いっぱいの首相は国民を守れるのか。

*画像はWebサイトより借用

*画像は朝日新聞の24年2月19日より

*画像は朝日新聞および日本経済新聞の24年2月28日より