金穴 240113

 政治刷新本部の発足に『談話室(240113山形新聞)』は思う▼「三省堂国語辞典から消えたことば辞典」時折めくっている▼最近目が留まったのは「金穴」。意味は「資金や費用を出してくれる人。ドル箱」。1943年から30年余り載っていた▼取捨選択する基準は「現代の日常生活で使われているか否か」。「金穴」という言葉を見たり聞いたりすることはまずない。半面、自民党の政治家に密かに資金をもたらしてきた“闇の穴”の問題が報じられない日はない▼党は政治刷新本部を発足させたが、裏金問題の渦中にある安倍派の議員10人が本部メンバーに名を連ね、早くも「茶番だ」と批判を浴びている。「政治資金パーティー」「裏金」といった言葉が人の口に上らなくなる日は、まだまだ遠そうだ。
 (私の)愛用する「新明解国語辞典」(第八版)には、まだ金穴が載っていた。「金を採掘する鉱山。金坑。」「資金を出してくれる人」とある▼パーティーは金穴だったのか。その問題にかかわった9人がことを刷新しようとしている。どう刷新できるのか▼刷新とは「悪いところを改めて、全く新しいものにすること。」とある。首相、大丈夫?