除夜の鐘に耳をそばだてる 231231

 本年を『日報抄(231231新潟日報)』は思う▼もともと中国では「除夜」は節分や冬至の前夜を指した。いつのまにか新年を迎える前の晩、つまり大みそかの夜を意味するように▼鐘の音を聞いて年の変わり目を実感する。新年を迎えるに当たり、旧年の労苦を除きたいという思いは、誰しも抱くのかもしれない▼悪い出来事は終わりにしたい。ウクライナパレスチナ自治区ガザの戦火は旧年中に消し止めたかった。猛暑によるコメの品質低下は繰り返したくない。猛烈な物価高はもう勘弁してほしい▼終わりにしてはならぬもの。政治資金パーティーを巡る事件は真相解明が新年に持ち越された。政界浄化に向けた議論はこれから。旧年の来し方と新年の行く末。それぞれを思いながら鐘の音を聞く。
 (私は)一般市民を平気で攻撃する政治家たちの煩悩を消し去りたい。自分や自分の仲間たちの欲望のために、殺戮を繰り返すその愚かな行動を終わりにしたい▼残念ながら、彼らには届かない除夜の鐘の音である。先ずは身近な日本国内の煩悩だらけの方々の真相解明を願い、我が煩悩を清めたい。それでは、また明日。