神々しい音色 231213

 中四国地方の公共ホールで唯一パイプオルガンがあるプラバホールで、オーバーホールが進んでいる。『明窓(231213山陰中央新報)』は分解、修理の記事を読み、あまりオルガン演奏を聴いていなかったことに気付いたと。 改めてパイプオルガンを効果的に使ったクラシックの名曲を聴いてみた。サン・サーンス作曲『交響曲第3番・オルガン付き』。管弦楽の響きが続く中で最後の最後に突如、あの音色が現れる。存在感と異質性で場の空気が一変しフィナーレへ至る。パイプオルガンが必要な編成とあって実際の演奏機会はあまり多くない。オーバーホールに伴ってパイプを追加し、音色の組み合わせも増える。『オルガン付き』は、音楽ファンとしてはぜひ生で。
 (私の)手元にあるのは小澤征爾フランス国立管弦楽団のものだ。何と言っても、オルガンの壮麗な響きによって始まる第2楽章の第2部だ。パイプオルガンの響き、いいね。この交響曲、パイプオルガンの響きを生で聴きたいが、なかなかチャンスがない。当分はCDで聴くか、iTunesで聴くかだが、あの空気の振動を感じたいものだ。