平和が欲しい 231017

 パレスチナの思い、『天声人語(231017)』は詩人マフムード・ダルウィーシュ氏の詩(『壁に描く』)を紹介し、訴える▼<きみには家があるけど、ぼくにはそれもない。きみにはお祝いがあるけど、ぼくにはなにもない。なぜいっしょに遊んじゃいけないのだろう>▼幾多の増悪が積み重なった地で、いま再び、人々が悲憤の涙に震えている▼ダルウィーシュ氏は2008年、67歳で逝った。<歴史は犠牲者も英雄も嘲笑う/彼らに一瞥をくれて 過ぎてゆく/この海はわたしのもの。この新鮮な大気も>。残された詩の一節が、私たちの胸の静かに迫る。平和が欲しい。殺戮ではなく。
 (私は)この歴史と現実に、何もわからず、何も言えない▼この地だけでない。この地球上の平和は何だろうか。戦争の勝者の武力による平和は、簡単に消えるのか。戦争は更に広がるのか▼互いに耐え忍ぶことはできないか。共存することはできないか。やられたらやり返すのか。復讐の繰り返しか。悪党沙汰だ。