「空の日」に 230921

 9月20日の「空の日」に『有明抄(230920佐賀新聞)』は思う◆10年前に公開された宮崎駿監督のアニメ映画「風立ちぬ」は、「ゼロ戦」の設計者の堀越二郎が主人公◆映画の主題歌が松任谷由実さんの「ひこうき雲」、病気で亡くなった同級生を思って作られた曲という◆「風立ちぬ」に使われたことで、「反戦」の思いも浮かび上がった。「神風特攻隊」、彼らが乗り込んだ飛行機の多くがゼロ戦だった◆今年は堀越の生誕120年、ライト兄弟が人類初の動力飛行に成功してから120年。「空を飛べたら」。空を見上げ、そんな願いを抱いた人もいるだろう。将来の仕事にパイロットを夢見る子どもも多いと思う◆その夢が戦争で壊されないようにしたい。「平和の空」が無限に続くことを願う。
 (私たち)人類はこの空に飛び出すことを夢見てきた。それは、鳥のように空高く飛び、地表を眺めたかったか。山や海を越えたかったか。空はどこまであるのだろうか。その果てまで行ってみたいと思った者もいるだろうか◆なぜ、戦争をするための飛行機をつくってしまったのか。ロケットやドローも武器となった。夢は壊れるものか。地球の空に平和を。