『#いのちがあなたを生きている』

『#いのちがあなたを生きている』<2023年3月12日(日)>
 お寺の前にある掲示板に『国原譜(230312奈良新聞)』は思う。「家族と過ごすこと 親から愛されること 今生きていること 当たり前なんてない 目を覚ませ」。2018年の長崎県の長壽寺。先日、親戚の法事で導師が語った法話も「当たり前」のありがたさだった。闘病の末に若くして亡くなった医師井村和清さんが残した言葉を、遺著「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」から読み上げた。「あたりまえ こんなすばらしいことを、みんなはなぜよろこばないのでしょう」。発生から12年となった東日本大震災は、各地で犠牲者の追悼行事が開かれた。お寺の掲示板には「今、いのちがあなたを生きている」ともあった。3月11日は「当たり前」の日常をかみ締める日でもある。
 (私は)ラジオの「黙祷」問い言葉に目を閉じた。12年を経過し、皆、年を取った。あの現実を忘れて行く。私たちは年齢を重ね、記憶はそれとともに消えて行く。今が当たり前になり、惨事などなかったかのように。気づかないうちに、忘れていることが多い。
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