#ぼくらはみんな生きている

『#ぼくらはみんな生きている』<2021年12月19日(日)>
 郡山市立美術館でのやなせさんの企画展の図録を見て『編集日記(211218福島民友)』は思う。正義の戦いと言われていたのに、復員するときには米兵から罪人のように扱われた▼それ以上につらかったのは、食べ物がなかったこと。悪人を倒すより、ひもじい人にパンを分けてあげるほうがはるかに正しい。「それがぼくの望む正義」だと悟った(「みんなの夢まもるため」NHK出版)▼そうした思いから生まれたのがアンパンマン。幼少期に財布をなくして困っていたら、同級生の母親からあんパンをもらって、心細さが慰められた思い出もあった▼もう一つの代表作「てのひらを太陽に」は夜の仕事場で懐中電灯を手に当てたときに見えた血流がモチーフ▼「ぼくらはみんな生きている」。当たり前のように思えることも、自分の体験に引き寄せて言葉を紡いでいく。そんなところに、やなせさんの作品が多くの人から愛される理由の一端がある。
 (ぼくらの)世に、アンパンマンがいないのか。安倍アンパンや菅アンパンは、とても食えない代物であった。正義をどう捉えていたか。問題を残して岸田アンパンはどうなるのだろう。ぼくらは何とか、生きている。でも、いつまで耐えられるのか。
#やなせたかし
#アンパンマン
#正義
#ひもじい
#てのひらを太陽に

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