『#つるが行き場を失わぬよう』

『#つるが行き場を失わぬよう』<2022年8月30日(火)>
 アサガオのつるに『編集日記(220830福島民友)』は思う▼夏休み明け、小学校に向かうお父さん。子どもが家に持ち帰って世話していたアサガオを学校に戻すためらしい。自らの背丈と同じぐらいまでつるの伸びた鉢を運んでいた▼アサガオのつるは先端を旋回させて巻き付くための場所を探し、それを伝って伸びる。運んでいたアサガオは支柱の付いた鉢に、別の長い棒も足してあった。そのため、子どもでは持てぬほど大きくなったようだ▼草花の成長に例えるならば、避難指示の解除というのは果たしてどの段階なのだろう。実りはまだまだ先▼全域で帰還できない状態が唯一続いていた双葉町に、きょうから人が住めるようになった。これからが復興の本番ということだろう。伸びようとするつるが行き場を失わぬよう、周りが支えることが大切だ。
 (私たちは)安堵してはならない▼双葉町に戻れる。10年以上経過。その間、それぞれの地で暮らしていた方々。双葉を少しずつ取り戻して行くこれから▼地域や国の行政は今後、どのようにここを再生して行くのか。まだ先の見えぬ原発の事故処理はどうなるのか▼戻る人々は、様々な見えない魔物とも闘わねばならない。その見えない魔物にわれわれがならないように。
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