『#触ることができる芸術品を』

『#触ることができる芸術品を』<2022年6月19日(日)>
 修学旅行の中学生が展示中の美術品を壊してしまったことに『編集日記(220619福島民友)』は思う。「作品にはお手を触れないようお願いします」。普段はあまり意識することのない注意書きだが、実際に必要な呼びかけなのだと再認識させられた▼美術品を故意に壊したとすれば非常に残念だ▼一方で近年は展示品に触れるようにすることで、芸術に親しんでもらおうという試みも盛んになっている。神奈川県立近代美術館鎌倉別館の企画展ではロダンや日本の現代彫刻をけん引してきた彫刻家の作品など24点に触ることができる▼コロナ禍はようやく落ち着いてきたように思えるものの、人同士の距離を急速に縮めることは難しい。今できるのは美術館で芸術との距離を縮めることだろう。ただし、優しく触れるのを忘れずに。
 (私の)近隣の市の博物館で「リマスターアートでみるオルセー美術館印象派の名画展」があり、一昨年に触る美術を体験した。日頃触れるなと言われているので、「本当に良いのかな?」初めは恐る恐る。立体物ではない絵画であるが、なんともいえぬ感動。これが彫刻となると、どんな感動があろうか。駅前やデパートの前の犬やライオンに触るのとはまた違った感動があろう。若い人たちに、小さな枠の中の空間ではなく、リアル体験を。
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