#1枚の切符に

『#1枚の切符に』<2021年月日()>
 JR東日本は2025年までに「窓口」設置駅を7割減らすという。これについて『春秋(210530)』は思う。中華料理の円卓のような、ぐるぐる回る台の付いたテーブルを大勢の職員が取り囲んでいる。載っているのはピータンやエビチリではない。列車の指定席を記した原簿だ。円卓は猛スピードで回転していた。記録映像に残る光景である。円卓の面々は各駅からの注文を受けるや、素早く目当ての1冊を抜き取った。しかし1960年にオンラインシステムのMARSが誕生して場面は変わる。端末を置いた発券所「みどりの窓口」がデビューしたのは65年だ。これもまた時代遅れになりつつある。ネットを使って誰でも手軽にMARSにアクセスできるようになったからだ。膨大な座席をより早く正確に割り当てる――。1枚の切符に、そのために積み重ねた先人たちの努力がにじむ。
 (JN) 出張や旅行、先ずは自分で時刻表を片手にして、列車をどう乗り継ぐかを考える。国鉄の窓口へ行っても、対応の人は自分の頭そして時刻表をフルに使う。それがもう、機械任せになってしまっている。人間はどんどん頭を使わなくって行くのだろうか。旅の楽しみも、コロナ明けは変わってくるだろうか。もう、我が家には時刻表がなくなっている。
#円卓
#列車
#オンライン
#座席

f:id:morningstar:20200102115249j:plain