『東京医科大には知恵者がいて、正月効果を生かそう・・・』

『東京医科大には知恵者がいて、正月効果を生かそうとしたのだろう』<2019年1月9日(水)>
 東京医科大学は12月29日(土)の午後6時55分に不正入試に係る「第三者委員会報告書」を掲載した。これについて『春秋』(190109)は「報告書には、これまで表面化していなかった疑惑が満載である。不正は底なしとみるべきだろう。かくも重大な報告書の公表を、記者会見も開かず、まさかの年末にネット上だけで済ましたのだから恐れ入る。前理事長に依頼したこと自体は認めた赤枝恒雄前衆院議員は、この大学出身の医師だという。文部科学省は正月が明けるや大学に再調査を求めた。じつに神経の太い人たちゆえ、世間が目を凝らさねばなるまい」。
 (JN) これは氷山の一角なのか。そんな思いがする報告である。この世の中、お金を生み出す成果があってこそである。そのために、経営は動く。例えば、教育に関する理念が「健全なる精神のもとで人類の福祉に貢献する医療人を、自主性を重んじて育成する」とあっても実状は異なってくる。医者になるためには学力だけでは難しい。金がかかる。その準備のできる者が優遇される。問題を起こせば、国の関与が入ってくる。おかしなことだが行政との癒着が今回の問題の一部を明らかにした。医師の大学養成自体を変えなければこの問題はなくならない。その姿がどうあるべきか、私学自身が模索しなければならない。