『 あなたは、なぜこの行動を選択したのか 』

あなたは、なぜこの行動を選択したのか 』<2019年6月18日(火)>
 千里山項番での警官殺傷事件に『筆洗』(190618)は中原中也の詩「故郷」から考える。「<これが私の故里(ふるさと)だ/さやかに風も吹いてゐる>・・・<あゝ おまへはなにをして来たのだと…/吹き来る風が私に云(い)ふ>。・・・逮捕された男は「故郷」になにを感じていたのだろう。・・・思い出の場所をわざわざ選んだのか。その心が見えてこない・・・防犯カメラの男が息子に似ていると父親が警察に連絡してきたという。その日は父の日である。故郷。父の日。二つの言葉を並べ、うめく。<あゝ おまへはなにをして来たのだと…>」。
 (JN) このような事件が起きると、私たちのおまわりさんたちは、市民から離れた存在になっていくのではないか。交番を訪ねると先ず睨まれはしないか。何しに来た。あの警官はにこやかに彼を迎えたのでしょうか。その彼はどうして、警官を襲って拳銃を奪わねばならなかったのだろうか。拳銃で、何と闘うつもりであったのか。彼自身からの指令を受けての行動か。見えぬ命令者がいたのだろうか。彼には、人を殺傷することをどう考えていたのか。現実の世界での殺傷は、死に至る可能性があることを知っての行動であったのか。あなたは、なぜこの行動を選択したのか。私たちも、自分の心がいつどんな命令を下すかわからない。他人ごとではない。

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