『本との出会いは時に心を癒やし、揺さぶり、人生を左右する』

『本との出会いは時に心を癒やし、揺さぶり、人生を左右する』〈2017年10月31日(火)〉
 「古代エジプトの都市にも図書館があった。入り口には「魂の診療所」という意味の言葉が記されていたという」。『余録』(171030)は、読書週間を思う。東日本大震災にて、図書館貸し出しボランティアが喜ばれ、その本の中で『夜と霧』が良く読まれていた。「人は極限状態にあっても一筋の光を見いだし、希望をつなぐ。震災を経験した読者は、その姿に心打たれたのではないか。・・・・・本との出会いは時に心を癒やし、揺さぶり、人生を左右する。読書の秋が深まる」。
 (JN) 本読むというのは、努力と力がいる。そのため、映画の力を借りて、そのお話を消化することを行うが、それは自分の直の解釈とはならない。時間をかけて読むしかない。また、同じ作品でも読むたび自分の置き場所が異なり、様々な何かを与えてくれる。私にとって『夜と霧』は、正にそうである。学生の時に読んだときはレポートを書くためであったから、結構冷めて読んでいたかもしれない。人の行動に視点が置かれていた。10年ほど前だろうか、息子が「『夜と霧』があったら貸してくれ」と。彼も大学の授業のレポートのためであった。戻ってきた本を読み直す。今度は相当に熱くなった。フランクルの心の中に自分を置いていたように思う。読書は心と時間を奪う危険な商品である。扱いには気を付けましょう。