『さらば、エンケン。でも、<どうしたんだよ、あの夢は>』

『さらば、エンケン。でも、<どうしたんだよ、あの夢は>』<2017年10月29日(日)>
 「遠藤賢司さんが亡くなった。七十歳。<頑張れよなんて言うんじゃないよ>(「不滅の男」)」と『筆洗』(171029)はエンケイを思う。「『僕』は入道雲を見上げて、故郷のお母さんにつぶやく。『ありがとう』『そしてお父さんもね』。『地下鉄の駅へと急ぐ夏』。心の中の抑えきれぬ感情が歌とともに、ひょっとしたら歌さえ飛び越え、体の外へとあふれでてしまう。そういう歌い手だった。人の悲しみ、やるせなさを深く理解し増幅させる装置が心の中にあり、それを声とギターでしぼりだす。声の震え、かすれる叫び。ぶっきらぼうでもそれが誰もが抱える痛みをなで、時にひっぱたいた。今の時代にこそ聴きたい声であった」。
 (JN) 遠藤賢司さん、ご無沙汰していました。申し訳ありません。あなたのことを貴方のなくなったというニュースを聴き、1970年代に記憶を引き戻す。「カレーライス」、下手くそな、あの声で、「誰かが、お腹を切っちゃったって」。面白くもないと思いながらも歌っていた。「赤色エレジー」もまだ歌えそうである。あの頃に歌った曲はどこかにしっかり記録されているようである。ニュースは教えてくれる。浦沢直樹さんがツイッター遠藤賢司さんへの感謝をつづっていると。遠藤さんは『20世紀少年』の主人公・ケンヂ(遠藤健児)のモデルになったことも私は知らなかった。暫し、50年ほど前に心が戻り、高校時代の友人に会うのが楽しみだ。まあその前に、お昼はカレーライスが良いかな。